明昌堂クリエイティブレポート
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▲■印刷用(CMYK)画像の変換と補正 ますます高性能化していくデジタルカメラ。今では印刷物で使用する写真の多くがデジタルカメラで撮影されたものになり、フィルムや紙焼きをスキャンしてデータ化することは少なくなりました。 写真はデータ化される際、まずは色光の三原色、すなわちRGBカラースペースで取り込まれます。これを印刷物で使うためにはCMYKカラースペースに変換しなければなりません。このときに重要なのが、それぞれのカラースペースで再現できる色の限界点が異なっているということです。CMYKはRGBよりも再現できる範囲が狭いため、変換した際に色が変化してしまう色域があるのです。 画像補正の基本は、下の補正例のようにCMYK変換によって変化してしまった色をトーンカーブ補正により元のRGBの色調に自然に近づけていくことです。その上で、Photoshopの持つ様々な機能を使用して色かぶりなどの色調補正を行い、CMYKの色域内で適正な色に調整していきます。また、スタンプツールを用いたレタッチも行っています。下の例では、人物の顔などに加工を施しています。 当社でこれらの作業を行っているのは、画像補正や加工全般についてプロフェッショナルな技術を持った専任のオペレータです。あわせて当社では各出力機器にカラーマネジメントを導入し、ディスプレイやプルーフ(校正紙・DDCP)で、より正確に最終印刷物の色を確認できるように調整しています。 当社へは、ほぼすべての形式の画像データが入稿いただけます。もちろんポジフィルムや紙焼きもOKです。また、印刷物の内容に応じた様々な特殊加工の要望にもお応えしています。裏面ではそれらの加工例について紹介します。1/2http://www.meisho-do.co.jpMeisho-do Creative Report Vol.37June 05,2017写真加工ソフトの普及により画像の補正や加工は身近なものになっています。しかし、写真の美しさや訴求力を書籍や雑誌、またカタログなどの印刷物において再現するには、専門の知識や経験が必要です。写真の補正・加工について

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