明昌堂クリエイティブレポート
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■数式と組版 数式組版は、写植時代から変わらず難易度の高いものとされています。当社は創業以来数多くの学習書・参考書の組版を手がけてきました。中でも高度な技術レベルが要求される高等数学の組版を積極的に行うことで、数式組版に関わる様々なノウハウを蓄積してきました。 作業環境は写植からDTPに移り変わりますが、古くはQuarkXPress、そして現在主流のInDesignに至っても、主要なDTPアプリケーションには数式を組むための機能が標準的に備わっていません。また、数式組版には独特なルールが多く存在します。「算術記号と数字のアキ」「イタリックにする文字」「分数やルートのサイズ」など、それらのルールに沿った細かい調整作業が必要となります。そのため、数式に不慣れなDTP業者が作業を行うと多くの時間を要し、品質面に問題がある場合も少なくありません。■3通りの数式組版方法 当社では数式の難易度や出現量、原稿の状態を考慮したうえで、商品ごとに最も効率的な作成方法をおもに以下の3通りから選んでいます。①InDesign単体による組版 特別なプラグインやアプリケーションを使用せずにInDesignの標準機能のみで組み上げます。 QuarkXPressの時代から当社では、デフォルトの機能だけでいかに効率良く数式を組めるか研究を続けてきました。そのノウハウが現在、InDesignでの数式組版に活かされています。InDesign単体で組む場合、以下のようなメリットがあります。・文字の大きさや字間などの調整が容易・数式の書体が自由に選べる・作業環境に依存せず、InDesignがあればどこでもデータを開き、編集することができる②InDesignとMathTypeによる組版 MathTypeとは数式作成専用のアプリケーションです。特に高校数学などでに有効で、微分積分で用いる∫(インテグラル)や数列で用いるΣ(シグマ)など特殊な記号を使った数式も、特別な知識を必要とせず簡単に作成できます。InDesignには画像として貼り込まれるのでInDesign上で編集することはできませんが、その画像データをMathTypeで開くと編集することが可能です。また、技術者や研究者に広く使用される数式作成ツールであるTeXから数式データを抽出し、形を崩さずにInDesignのページレイアウトに配置することもできます。③MC-Smartによる組版 MC-Smartはフォントメーカーであるモリサワが販売しているDTPアプリケーションです。学習参考書や学術書など文字を中心とした書籍の組版を得意としています。特筆すべきは数式エディタで、MC-Smartにはデフォルトで数式の作成・編集する機能が標準で備わっています。他のアプリケーションを行き来することなく、効率的な数式組版を行うことができます。また、Wordの数式機能で作成された数式をそのまま取り込める点も大きな特長です。数式の原稿をWordで作成されている場合には、他の方法で作成するよりも大きな効率化が期待できます。ただし、あまり普及しているDTPアプリケーションではないため、このデータを取り扱える業者が限られるというデメリットがあります。対応できる印刷会社も少ないため、入稿はPDFで行うことになります。 数式が多く出てくる書籍を作成する予定がある場合は、原稿を作成する前にぜひ当社にお声がけください。どのような方法で組版を行うのか、その場合原稿はどのように作成すればよいのか、事前にご提案させていただきます。1/2http://www.meisho-do.co.jpMeisho-do Creative Report Vol.31OCTOBER 10,2016数式を美しく正確に組むためには、高い組版技術が必要です。写植時代から学習書を扱う当社には、数式組版においても多くの実績があります。商品やお客様のニーズに合わせた最適な制作方法を提案いたします。数式組版について

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