■文化財のデジタル化など、さまざまな分野で活用されています。■3Dスキャナの仕組みと特長 3Dスキャンは、実物からその立体像を正確にコピーし、PC上で扱えるデータにするための技術です。 3Dスキャンの方法にはいくつかの種類がありますが、当社では、非接触式の3Dスキャナを使用して、人体などの対象物をビデオカメラと同じように撮影することで、3DCGデータを取得する方式を採用しています。 通常、3Dスキャナは撮影しながら形状情報(ジオメトリ)を取得していきますが、当社のスキャナは形状と同時に、色情報(テクスチャ)も取得していきます。質感が正確にキャプチャーされますので、見た目も実物に近い、リアルな3Dモデルを作ることができ、それらは映画のCG効果やアニメーション、医療の現場でも活躍しています。 スキャナは、非常にコンパクトです。作業はノートPCと連携して行いますので、出張してスキャンを行うことが可能です。■電子書籍・電子文書での活用 作成した3DCGデータは、誰でも簡単に閲覧することができます。高価なソフトウェア等は必要ありません。当社では、3DCGデータをiBooks、PDFデータに配置することができます。 iBooks Authorの3Dウィジェットを使ってCOLLADA(.dae)ファイルを追加することにより、iBooksに3DCGを挿入できます。ただし、読み込み時間が長くなるため、あまり複雑な3Dオブジェクトの表示は【活用事例】 3Dスキャンにより制作された3DCGデータは、映画、GAME、TV-CM、イベント、服飾関係、医療関係、iBooksでの閲覧には向いていません。 3Dファイルを PDF に変換するためには、Adobe Acrobat X Proと3D PDF Converterプラグインを使用します。このPDFは、Adobe Readerで読み込むことができます。通常、Adobe ReaderはどのPCにもインストールされていますので、PDFベースの電子文書に配置することのほか、WEBページに配置する、メディアで配布するといったことが可能です。 また、商品や文化財のデータベースに3Dデータを加えることにより、より詳細なデジタルアーカイブを作るなど、さまざまな活用方法が考えられます。■ARへの応用 ARは、スマートフォンのカメラを通して、現実世界に動画や音声等のデジタル情報を付加する技術です。スマートフォンで書籍やパンフレットに印刷されたマーカーを撮影したり、またはGPS情報を利用して特定の場所を撮影することで、当社で作成した3DCGを画面上に表示させることができます。1/2http://www.meisho-do.co.jpMeisho-do Creative Report Vol.16September 10,2012電子書籍や電子教材、電子カタログ、ウェブコンテンツのための実物からその形状を正確に読み取る3Dスキャナを活用して3DCGデータを短期間で作成することが可能です。3Dスキャンのご案内
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