バージョンアップ完了新旧旧1旧24新5新3新1InDesignデータを作成バージョンで開き、全ページのPDFを書き出します。2InDesignデータのバージョンアップ作業。新旧バージョンの上げ幅が大きい場合は、一旦中間バージョンへ上げます。3新バージョンのInDesignデータから、全ページのPDFを書き出します。4新旧バージョンのPDFのデジタル検査を行います。5デジタル検査の結果を踏まえて再調整します。InDesignIllustratorPhotoshop2023(Ver.18.2)以降2023(Ver.27.3)以降2022(Ver.23.0)以降http://www.meisho-do.co.jpJune 05,2023 January 30,2024②Meisho-do Creative Report Vol.742/2PDFを書き出しておきます。その後、すべてのデータのバージョンアップ作業を行います。その際、文字化けやオブジェクトの形状変化等が発生することがわかっており、それらをチェックし修正します。新旧バージョンの上げ幅が大きい場合は、一旦中間バージョンに上げ、さらに同じ作業工程を繰り返します。 バージョンアップが完了したら再度PDFを書き出し、専用ソフトによるデジタル検査を行います。デジタル検査で発見された差分はあらためて修正しますが、修正不可または修正不要と思われる差分は、お客様へお伝えしたうえで手を加えずにそのまま改訂作業等を進めることもあります。 なお、デジタル検査にはPDFが必要ですが、すでにPDF書き出しが不可能なバージョンもあり、その場合は制作当時のPDFをご用意いただくか、実物書籍などと照合する目視検査となります。■フォントの問題 DTPの黎明期より数多く使用されてきたType1フォントのサポートを2023年1月にて終了するとAdobeが発表しました。DTPの2023年問題とも言われています。DTPで使用する、InDesign、Illustrator、Photoshopの最新バージョンではすでにType1が使用できなくなっています。システムにType1がインストールされている環境であっても、アプリケーション側でフォントを認識しないためフォントメニューにも現れなくなります。 そのため、古い在版データのバージョンを最上位バージョンへ上げる際、Type1が使用されている場合はOpenTypeに置き換える必要があります。HelveticaやFuturaなどメジャーな欧文フォントにはOpenTypeがありますので置き換えが可能ですが、一部のフォントにはOpenTypeが存在しません。その場合は、類似のフォントに置き換えるか、Type1を元にOpenTypeを作成し置き換えます。ただし、ライセンス規約上、作成できない場合があります。 またフォントを置き換えることで、字詰めやベースライン、字形の変化が生じる可能性があります。詳しくはMCR Vol.60を参照ください。■配置画像の問題 在版データを使用する際に多く発生するのが、Illustratorの配置画像がないというトラブルです。 CC以前のIllustratorには、配置されているリンク画像を自動的に収集してくれるパッケージ機能が搭載されていませんでした。そのため、リンク画像を手動で集める必要があり、漏れが多く発生していたのです。このようなIllustratorデータを修正したりバージョンアップをする場合は、別途リンク画像を支給していただく必要があります。 もし画像が残っていなくても、PDFを書き出し、そこから画像を抜き出すことでデータの回復を行うことが可能です。ただし、画像点数が多い場合はかなりの作業時間を要します。中間Type1フォントのサポートが終了したバージョン
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