▲1/2November 25 ,2021 新型コロナウイルスの流行による巣ごもり需要で、自宅で学んだり楽しんだりできるパズル雑誌や学習ドリル等が売り上げを伸ばしたことは記憶に新しいところです。また、感染予防や健康増進についても世間の関心は高まっています。 このようなニーズに応えて、学習系や医療系のコンテンツをラインナップに加えたいと考える出版社は少なくないと思われます。 専門書の編集制作をスムーズに進めるためには、まず企画内容に精通した監修者や編集プロダクション等のスタッフが必要ですが、DTP制作においても、それぞれの分野の経験や専門知識がないと大きなミスや非効率につながる恐れがあります。 学習系、医療系書籍の豊富な作業実績を持つ当社には様々なノウハウの蓄積があり、また常に効率化に取り組んでいます。その一部をご紹介いたします。■数学の学参組版 学参には古くから伝統的に行われてきた文字組版の決め事が存在し、特に数学と英語においては決め事が多くまた複雑です。 組版の中でも特に難易度が高いのが数式です。算術記号と数字のアキ、イタリックにする文字、分数やルートのサイズなど、ルールに沿った細かい調整が必要です。数式に不慣れなオペレータが作業を行うと体裁にバラツキが発生したり、不正な数式ができてしまったり、品質の問題も少なくありません。 当社では数学の組版ルールを社内マニュアルで細かく定義しており、お客様から指定をいただかなくても決め事に沿った組版が行えます。 また、数学組版の精度とスピードを向上させるため、次のような作業工程の自動化も行っています。 数式内ではイタリックとローマンの使い分けが重要です。多くの場合、小文字がイタリック、大文字がローマンを使用するのですが、その都度手動で書体を変更していると作業効率が低下します。そこで、小文字を入力すると自動的にイタリックになるフォントを当社独自に開発しています。そのフォントは数式の書体として伝統的に使われているCentury系ベースとし、InDesignの合成フォント機能を用いることで、自動的にイタリックになるように設定されています。 分数やルート、積分記号である∫(インテグラル)、Σ記号などは、整然と美しく、かつ数学的に正確な表現が求められます。分数の天地左右のサイズ、ルート記号の長さ、Σや∫に付随する文字の級数などすべてマニュアル化されており、オペレータによって仕上がりに差が出ないようになっています。株式会社学研プラス様『10日間完成 中1・2の総復習 数学 改訂版』数学の学参組版には、数式をルール通りに正確に組むための知識・技術が必要です。数式は機械化学、経済、情報といった分野の書籍でも多用されます。http://www.meisho-do.co.jpMeisho-do Creative Report Vol.63学習参考書・医学書といった専門書の編集制作にあたっては、各分野の専門知識が必要ですが、データ制作にも同様のことが言えます。新しい専門分野の開拓に、実績ある当社のDTPをお役立てください。専門書制作のノウハウ
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