▲http://www.meisho-do.co.jpJune 25 ,2021May 1 ,2023②Adobeが開発した1バイト欧文フォント。PostScriptプリンタで使われるフォント型式であることから、PostScriptフォントとも呼ばれている。Windows環境では使用することができない。Type1に対抗するためにアップルが開発した型式。アップルはこの技術を無償でマイクロソフトへ供与し、Windowsでは3.1より実装され標準的なフォント型式となった。マイクロソフトとAdobeにより共同で開発された、異体字などを含む多くの字体が収録できる高機能なフォント型式。開発ベースがType1(PostScript)かTrueTypeかで、拡張子が異なる。Meisho-do Creative Report Vol.601/2■3つのフォント型式 DTPのシステムやソフトウェアの変遷により、欧文フォントには、「Type1」「TrueType」「OpenType」の3つの型式が併存しています(下表)。 Type1はDTP黎明期から今日まで、欧文フォントの一般的な型式として長く使われています。Fontgrapher というフォント作成ソフトを使って簡単に作成できることもあり、フリーフォントの多くはこの型式になっています。 Type1に続いて、TrueType、そして現在の主流であるOpenTypeが開発されました。現在のMac OSは、3種すべての型式が使用可能です。 欧文フォントはほとんどがインターネットからダウンロードでき、その型式は様々です。また、HelveticaやFuturaなどのメジャーな書体には、3型式それぞれのフォントファイルが存在しています。これらを同じデータ内で重複して使用すると、後で述べるように文字化けや文字ズレなどが発生する要因となります。■Type1フォントのサポート終了 2021年に入り、Adobeより「2023年1月を以てType1フォントのサポートを終了する」という内容のアナウンスがありました。Photoshopに限っては他のアプリケーションに先立ち、2021年いっぱいでサポートが終了します。サポート終了により、それ以降にリリースされたバージョンではType1の存在を認識しなくなります。 実際どうなるのかというと、Type1を使用しているドType1拡張子「.bmap」「無し」TrueType拡張子「.ttf」「.ttc」OpenType拡張子「.otf」「.ttf」「.ttc」キュメントを開いた際に「環境に無いフォント」のアラート(上図)が表示され、使用箇所は文字化けの状態になります。 この状態を解消するには、Type1をOpenTypeまたはTrueTypeへ変換することが必要です。■型式の重複使用による危険 1冊の書籍で使われるフォントは数十種類、デザインが多様な雑誌やムックなどは100種類以上になります。そのようなデータにおいてよく見られるのが、「こっちのページのFuturaはOpenType、こっちのページのFuturaはType1」など、ページ毎に同じフォントの異なる型式を使っているというケースです。複数のデザイナーが作成していたり、部分的に過去データを流用していたり、原因は様々と思われます。 こういった場合、フォント名は同じで型式が異なるAdobeがサポートを終了すると使用できなくなるType1フォント。今後はフォント型式をOpenTypeに統一することが必要です。安全な書籍コンテンツ制作を行うための当社からのご提案です。OpenTypeフォント統一化のお願い
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