明昌堂クリエイティブレポート
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▲Meisho-do Creative Report Vol.58事例1:特色と透明効果の同時使用によるトラブルApril 05 ,2021事例2:複雑なパスデータのPDF書き出しエラー 印刷の入稿データとしてネイティブデータが主流だった頃は、使用フォントやリンク画像不足などによる出力トラブルが絶えませんでした。 そのため現在では、ネイティブデータから書き出したPDF/Xを印刷会社へ入稿するというフローが一般的になっています。PDF/Xは印刷用途を目的に作られたPDF規格であり、フォントや画像がPDFファイルに内包されているため、印刷工程でのトラブルは大きく減少しました。  しかし、制作工程でネイティブデータからPDF/Xを書き出す際にも、様々な出力トラブルが発生します。PDF/X入稿の普及により、印刷工程でのトラブルが減った分、制作工程で編集者や制作会社がそれらを発見し修正する、また発生を防止する責任が生じたとも言えます。  PDF出力における主なトラブル事例と、当社が行っている防止策などについてご紹介いたします。    特色と透明効果の同時使用によるトラブル事例1 InDesignやIllustratorは、ぼかしやドロップシャドウ、光彩などの透明効果機能で、非常に多彩なビジュアルが簡単に作成できるようになっています。しかし、この透明効果とスポットカラー(特色)を併用すると起きるトラブルがあります。 プロセスカラー(CMYK)で印刷する商品であるにもかかわらず、データ上はスポットカラーで設定されているオブジェクトを含むデザインデータが多く存在しています。こういったデータが印刷工程に入稿された場合、通常、RIP(Raster Image Processor)でスポットカラーが自動的にプロセスカラーへ分解されます。この処理の際に、スポットカラーに設定されている透明効果が無視されてしまい、デザイナーなどのデータ制作者が意図した仕上りになりません。 当社では、入稿されたすべてのデザインデータについて、商品の仕様に適合しているかどうかチェックしています。印刷で使用されない特色が使われている場合は、ネイティブデータ上でプロセスカラーに分解しておくことにより、印刷工程での出力トラブルを回避しています。    複雑なパスデータのPDF書き出しエラー事例2 Adobe の一連のDTP アプリケーション(InDesign、Illustrator、Photoshop)は近年、1年に1回のサイクルでバージョンアップを行っています。その頻度は他文字背面のピンクの帯に特色が使用されています。前面の文字に使われているドロップシャドウが、特色と被る部分のみ途切れてしまいます(右)。書き出し処理中にマシンがダウンしたファイルの中身を調べてみると、複雑なパスで作られたIllustratorデータが貼り込まれていました。全選択してみると、パスの複雑さが一目瞭然です(下)。1/2http://www.meisho-do.co.jpPDF/X入稿が普及し、印刷工程での出力トラブルは減少しました。しかし、制作段階でPDFを書き出す際にもトラブルが発生します。主な事例とその解決方法について紹介します。出力トラブルの防止対策について

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